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石川 裕彦
Journal of Applied Meteorology, 33(6), p.733 - 743, 1994/06
大気拡散モデルでシミュレーションを行う際には、風連場が質量保存則を満たしている事が重要である。例え、風連場が気象センターの解析データで与えられるとしても、データを大気拡散モデル固有の座標/グリッド系に変換する際に、質量バランスが崩れる。これを解消するために、質量保存風連場モデルを用いた。このモデルは、地図座標系、地形準拠座標系に基づいて定式化されている点、圧縮性の連続式を束縛条件としている点において新規性がある。また、風速場修正量の重み係数を空間関数として扱えるようにしてある。モデルのテスト結果、適用例を示す。
石川 裕彦
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(6), p.535 - 546, 1991/06
局地スケールの風速場計算を目的として開発されたSPEEDI(緊急時環境線量情報予測システム)用風速場計算モデルを、総観規模の風速場計算用に改良した。このモデルを用いてチェルノブイル事故時のヨーロッパの風速場を計算した。計算された風速場の水平成分の分布は、地上気圧配置及び850mbの等圧面高度パターンと良く一致し、低気圧や高気圧のまわりの循環性の風速場が計算された。鉛直風の分布も天気図とおよそ一致した。本モデルにおいて支配的なパラメータである、K、の効果について調査した。本論文の適用例においては、0.005ないし0.01の値が適切であることがわかった。